Top > 製品情報 > コンベヤチエン > コンベヤチエンの選定方法 > コンベヤチエンの選定例1

コンベヤチエンの選定例1
         

++コンベヤ名称++
スラットコンベヤ、エプロンコンベヤ(水平)

++コンベヤの概要++

輸送量       Q   100(t/h)
機長         C   30(m)
チエン速度     S   5(m/min)
使用条数      n   2(条)
使用チエン
  チエンピッチ  P   200(mm)
  ローラ形式    Fローラ
  アタッチメント     毎リンクA−2アタッチメント
スラット質量    W   25(kg/枚)
スプロケット歯数  N   12(枚)
稼動時間   24(h/日)
給油条件   無給油

選定要領
(1)チエンリンク数  L
  

(2)チエン張力の計算
 @輸送物のみ移動するのに必要な力F1を求めます。       
   ・コンベヤ上の輸送物質量W1

      
  ・チエンとガイドレールの転がり摩擦係数μ1
    ここでは無給油なので使用係数表より
           μ=0.2
   ・F1を求めます。

    F1=W1×μ1=10020×0.2=2004(kgf)

 A運行部のみ移動するのに必要な力F2を求めます。
  ここではチエン質量が不明なのでスラット質量より求めます。
   ・1mあたりのスラット質量W2
         
   ・F2を求めます。
     F2=2.1×W2×機長C×摩擦係数μ1=2.1×125×30×0.2=1575(kgf)


 Bコンベヤを移動させるのに必要な力を求めます。
    F=F1+F2=2004+1575=3579(kgf)

(3)安全率が約10となるチエンを仮選定します。
   チエンの平均引張強さが(2)項で求めたFの10倍以上となるチエンを仮選定します。
    ・F×10=35790(kgf)
    ・チエン番号HR20019−Fの平均引張強さは
     25000(kgf)×2(条)=50000(kgf)
   よって、HR20019−F 毎リンクA−2を仮選定します。    

(4)正式にチエン張力を求めます。
 @2条のチエン張力T2を求めます。
  計算式より(水平輸送−輸送物を乗せて運ぶ場合 −ばらもの輸送の場合)

 
 ここで、wは1mあたりの運後部の重量で
 w=(W3+W4)×2+W2=(19.8+3.25)×2+125=171.1(?s)
     W3 : チエン質量(kg/m) (標準コンベヤーチエン−Fローラチエ ン寸法表)より19.8(kg/m)
     W4 : A−2アタッチメント付加重量(kg/m) (標準 コンベヤーチエン−アタッチメント寸法表)より0.65kg/mなので

       
    W2 : スラット質量(?s/m)
           (2)項より W2=125(kg/m)
     μ1 : 摩擦係数 (選定に使用する係 数−2.チエンとガイドレール間の摩擦係数)の表より
          μ1 =0.17

 
 A1条のチエン張力1を求めます。
   ?@項で求めた2条のチエン張力T2より偏荷重を考慮して

  
  注意:本例では、2条で使用するときの偏荷重を考慮して20%増とし係数1.2を 乗じています。

注 意
本例では、2条で使用するときの偏荷重を考慮して20%増と し係数1.2を乗じてします。


(5)安全率を求め仮選定したチエンが適当かどうか確認します。
      
   以上より、仮選定したHR20019−F 毎リンクA−2は使用できます。

注 意
・実際の選定にあたっては、強度のみでなくチエンの使用雰囲 気(磨耗性、腐食性の有無、
 高温又は低温の場合等)を考慮して選定してください。
・「雰囲気による選定」もお読みください。

(6)所要動力kWを求めます。
   計算式より (水平輸送−輸送物を乗せて運ぶ場合−ばらもの輸送の場合)
       
   ここで、Tは(4)で求めた2条のチエン張力T2を用い
         T=T2=3536(kgf)
         ηは駆動部の伝動機械効率でモーター効率の表より
         η=0.75
   

(7)駆動スプロケット回転数 r を求めます。

選定例2へ