西沢渓谷

                       

                          

山行No 120
山行日 2005年02月11日(金)
天候 晴れ
気温 西沢山荘−7℃ 七ツ釜五段滝−8℃
日ノ出  6:32
日ノ入 17:19
最大標高差
コースタイム 220分
山で会った人 30人くらい
メンバー

西沢渓谷入口 6:33
↓ 30分 30分
西沢山荘 7:03〜7:22
↓ 40分 51分
竜神の滝 8:13〜8:27
↓ 15分 20分
母胎渕 8:47
↓ 25分 22分
七ツ釜五段ノ滝 9:09〜9:54
↓ 40分 32分
竜神の滝 10:26〜10:34
↓ 40分 51分
西沢山荘 11:25〜11:32
↓ 30分 31分
西沢渓谷入口 12:03

                      

中央自動車道勝沼ICを降りたら国道20号を大月方面へ。
1キロほど先の柏尾のT字路を左折。
2キロほど先の等々力にて右折して国道411号(大菩薩ライン)と合流します。
塩山駅を過ぎたら国道411号線から外れて、塩山勝沼線にて恵林寺方面へ向かい。
恵林寺を過ぎたら国道140号線と合流し、雁坂トンネル方面へ進みます。
緩やかに高度を上げながら車を走らせると右側に道の駅「みとみ」があります。


                    

西沢渓谷入口バス停の手前を左下に降りた所が
一般の駐車場です。
バス停脇にある売店の駐車場は冬季も営業していますので、
車を止めたら売店で買い物か、駐車料金を払ってください。


                               

川浦温泉 山県館
所在地:山梨県東山梨郡三富村川浦1140
TEL:0553−39−2111
駐車場:70台
営業時間:11時〜
入浴料:3時間1500円
泉質:アルカリ性単純温泉
種類:大浴場、露天風呂、
コメント:高級旅館の風呂が利用できる。
中でも渓谷の谷間にある露天風呂はオススメ。
オススメ度:

笛吹温泉 笛吹の湯
山梨県東山梨郡三富村下釜口447
TEL:0553−39−2610
営業時間:10時〜20時
入浴料:500円
泉質:アルカリ性単純温泉
種類:大浴場(ぬる湯、あつ湯)、露天風呂
コメント:
オススメ度:


                            

出発
何かと家の雑用に追われて、前回の山行から1年も間が空いてしまいました(HPの更新もしてないし・・・)。今年の冬は去年とは違って寒さが厳しいようで、真っ白に雪化粧をした奥多摩や丹沢の山々を日々見ていたらムショウに山に登りたくなり、そこで何とか閑を見つけて山に行こうと色々検討しました。やっぱりアイゼンを使っての山行がいいなぁと検討した結果、冬季の西沢渓谷に決定しました。氷瀑を見るのが楽しみです。一応ピッケルと12本歯を用意し、しまい込んでいた重登山靴も久しぶりに復活! 日の出時間(6:32)に合わせて登山開始が出来るよう早めに自宅を出発し、西沢渓谷へと向かいます。また今回は久しぶりに兄との山行になりました。

西沢渓谷入口〜西沢山荘
道の駅「みとみ」に午前5時頃到着。まだ真っ暗だけど朝食を食べながらゆっくりと登山の用意をし、だいたい用意が出来たら西沢渓谷の入口へと向かいます。バス停のそばにあるお土産屋の駐車場に車を止めさせて頂き(手前にある一般の駐車場には、道路が凍結して降りられませんでした)久しぶりに重登山靴を履いたら(こんなに重たかったけ・・・)西沢渓谷へと出発!お土産屋の脇を抜け、ループ橋の下を潜るとゲートがあり、そこには「熊出没注意」の看板が!!。まあ冬季は熊さんも冬眠しているだろうと気持ちを切り替えて奥へと入って行きます。車のワダチがある林道を進んで20分程歩いたら登山指導センターがあり、更に10分程行った所に西沢山荘が建っています。

西沢山荘〜三重の滝
西沢山荘の先からいよいよ西沢渓谷となるので、山荘の脇で12本歯のアイゼンを装着(久しぶりだ・・・)。山荘前からルートは分かれますが、左側の田部重文の文学碑がある狭い方のルートを進みます。ルートは凍結してガチガチかなぁと期待していたのに雪もない所もあって、この先どうなるやらとアイゼンに落ち葉を刺しながら進むと、川に掛かる吊橋があり、吊橋の上からは鶏冠山が良く見えて、登山気分を盛り上げてくれます。吊橋を渡り、西沢渓谷の看板を過ぎると今度は鉄製の小さな橋があって(7〜8mくらいかな)、鉄板の上をアイゼンで渡るのはイヤな気分です(アイゼンがキーキー、カシャカシャとイヤな音をたてます)。鉄橋を渡り徐々にルートも凍結しているようになったら下方の沢の方へと下って行き、下りきった所から対岸に「大久保の滝」が見えます。大久保の滝から今度は急な段差を登り切ると緩やかな下りになり、やがて沢の方に降りていくと今度は豊富な水量が流れる「三重の滝」となります。ここからしばらくは沢沿いのルートで、左手には沢、右手にはツララが下がる斜面を見て進むようになります。
三重の滝〜竜神の滝
ここまで予定通り順調に来れましたが、この三重の滝からいよいよ西沢渓谷にドップリと浸かって行きます。ルートは凍結していて、いい感じにアイゼンが食い込んでくれます。所々小さな雪崩跡がルートにかぶさっていますが、慎重に雪崩跡を乗り越えていけば大丈夫。(アイゼンの無い人は危ないです)。右手の斜面がカチンカチンに凍結しているところがあり、兄と交代でアイゼンとピッケルで登ってみることにした。ピッケルを思いっきり氷に叩き込んで、アイゼンを蹴り上げる。ほんのチョットだけ氷壁を登ってみただけだけど、初めての氷壁登りは楽しくてチョット怖かったです。更に沢沿いのルートを進んでフグの形をしたフグ岩や人面洞を過ぎるとやがて竜神の滝となります。

竜神の滝〜七ツ釜五段の滝
竜神の滝を見ながら小休止。ゆっくりとタバコの煙を吐きながら静かな渓谷にいると、心が洗われるような気がします。竜神の滝の先にある「恋糸の滝」、「貞泉の滝」を通過し、(昔の人はどうやって滝に名前をつけたのかなぁ)「貞泉の滝」の先にある雪崩跡を乗り越えていくと、沢の岩肌に大きく穴の開いた「母胎洞」。その先にはカエルの形をした「カエル岩」。カエルと形が似ているとだいたい「ガマ岩」と呼ばれると思いますが、実際に見た感じでは「ガマ」よりもやはり「カエル」のほうが合っているような気がします。カエル岩を過ぎるとやがて小さな橋が下に見えてきます。「方杖橋」と呼ばれる一人用の橋です。「一人ずつ渡れ」と書いてあるので、一人ずつ渡りました。方杖橋を渡ると大きな雪崩跡がルートをふさぎ、凍結した雪の上をを慎重に登って行きます。ここで足を滑らしたら冷た〜い沢に浸かることになるので冬季は要注意です。雪崩跡を登り切ると滝の音が聞こえてきます。終点の「七ツ釜五段の滝」に到着です。
七ツ釜五段の滝〜西沢渓谷入口
七ツ釜五段の滝の正面にある橋の上でザックを降ろして、滝を見ながら食事の用意を始めます(食事といってもいつものカップ麺)。滝は周りは凍結しているけど、たくさんの水が氷の隙間から流れ落ちています。あれだけの水量が全て凍ることは無いのでしょう。やはり今日見てきた滝の中でも抜群にいい滝です。初めてこの滝を発見した人は相当感動したに違いない!お湯が沸いてカップ麺を食べ終わると、ジッとしてると凍えてくるので、往路を引き返すことにします。滝の上部を通って西沢渓谷南部のルートを通りたかったですが、冬季は七ツ釜五段の滝より先は立入禁止となっており、実際にルートは雪崩で塞がっていました。七ツ釜五段の滝を後にして方杖橋上部にある雪崩跡を慎重に下って往路を引き返します。段々と気温も上がってきて、頭上の空もよく晴れています。凍結した滝を撮影するのか、大きなカメラを持った人達と何度かすれ違いました。冬季以外は一方通行のルートなので道幅が狭く、すんなりすれ違い出来ないのがモドカシイです。凍結していた雪が柔らかくなり始めたこ頃、西沢山荘に到着。ここから林道を通って西沢渓谷の入口へと戻りました。
下山後
車を止めさせて頂いた売店が戻ってみると営業していて、売店で何か買い物をしないと500円駐車料金を頂きますと言われ、兄が草餅を買いました。立ち寄り温泉は近くにある「山縣館」に寄りました。受付で1500円を払い(高い!)、ちょっと温めの温泉に浸かってから帰路につきました。
 今回の山行は予想よりも雪の量が少なく、期待が大きかった分、拍子抜けした点もありましたが、久々の山行なのでちょうど良かったのかも知れないです。また重登山靴にアイゼンを付けるとすごく足が重たくて、いつもの中登山靴が恋しくなりました。冬季以外の西沢渓谷は観光客も来るところなのでルートの整備が行き渡って危険は無いと思いますが、冬季はルートが凍結し、小さな雪崩も起きていますので、それなりの装備は必要です。残念な事に普段着のような格好の人と何度かすれ違いました。今回は12本歯は必要なかったですが、最低でも6本歯を用意して冬季の西沢渓谷に行って欲しいです。