御正体山  (蛭ヶ岳より撮影)

                       


                          

山行No 079
山行日 1999年05月15日(土)
天候 くもり
気温 山頂10℃
日ノ出 04:37
日ノ入 18:39
最大標高差 742m (細野林道終点940m→御正体山1682m)
コースタイム 260分
山で会った人 0人
メンバー 単独行

940m 細野林道終点 4:58
↓ 15分 10分
1000m 竜の口 5:08 5:11
↓ 60分 29分
1340m 上人堂跡 5:40 5:48
↓ 35分 32分
1560m 峰宮跡 6:20 6:23
↓ 35分 25分
1682m 御正体山 6:48 7:15
↓ 30分 17分
1560m 峰宮跡 7:32 7:34
↓ 30分 18分
1340m 上人堂跡 7:52
↓ 45分 16分
1000m 竜の口 8:08 8:12
↓ 10分 9分
940m 細野林道終点 8:21

                       

中央自動車道都留ICを降りて道生堀を左折し、道なりに行くと国道139号線に合流すします。
このまま国道139号線を外さないように富士吉田方面へ進んで行き、
東桂駅を過ぎたら鹿留入口を左折します。
そのまま道なりに進んで行くとやがて鹿留林道となり、鹿留川に沿ってダートの林道を進んでいく。
やがて池の平で道は二手に別れるますが、左の道が悪い方へ登っていきます。
ひどいダートの終点に駐車スペースがありますが、100m位手前にも駐車スペースはあります。
池の平からの林道は、最悪のダートです。ガタガタの地面に車の下は擦るし、
道脇の草木が車の横を擦るし、まず無傷では帰れません。私は帰宅後、車を点検に出しました。
池の平から先は、あまり無理をせずに、適当な場所に車を止めた方が良いかもしれません。


                    

林道の終点に駐車スペースがあります。(2台程度)
終点の手前100mくらいの所にも何台か車を止められるスペースはあります。
普通車ではかなり困難なダートなので、あまり無理をしない方が無難です。


                               

葭之池温泉
所在地:山梨県吉田富士見町
TEL:0555−22−3362
駐車場:30台
営業時間9時〜21時
入浴料:500円
泉質:アルカリ性単純温泉
種類:大浴場
コメント:たまにはこんな温泉も良いですよ。
評価:


                            

出発
最近、単独行で山に登る機会が減って、2月に登った高柄山が最後の単独行となってしまった。そこでたまには単独行で山に登ろうと思って色々物色し、天気の方も悪いようなので、結局展望があまり良くない御正体山に決定した。山梨百名山であり道志山塊の最高峰でもある名峰だ。しかしある地図ではヤブ漕ぎと書いてあるので不安でもあるが、何事も経験だと八王子ICより都留ICへ向かった。

登山口〜御堂跡
登山口は鹿留川を遡った林道の終点にあり、この林道が途中から最悪のダートになってしまった。悪戦苦闘の末(車が傷付いてしまった・・・)、ようやく駐車スペースに車を留めて朝まで寝た。そして夜明け前に目を覚まして準備を開始する。最近日の出時間が早くなったお陰で、睡眠時間が短くなってしまう反面、早い時間から登山を開始できる。今日は5時前から登山を開始し、林道を登って御正体山の登山口から沢沿いに山の中へ入って行った。2度程丸太橋で沢を渡ってしばらくすると竜の口と呼ばれる水場となり、きれいな水がチョロチョロと流れている。竜の口からいよいよ本格的に山登りとなり、急登が続くようになる。ジグザグに登山道を登って高度を上げて行くと、薄いガスの中に富士山がうっすらと浮かび上がっているのが見え、しばらく見とれてしまった。今日は体調が良いのか、ペースを上げて進んでもドンドンと高度を稼いで登っていける。その反動で汗が体中から噴き出してしまうが、調子良く上人堂跡まで登ってしまった。

上人堂跡〜峰宮跡
上人堂跡は50坪位ある広い更地のような所で、昔の山岳信仰の厚さを垣間見るようだ。そして上人堂跡で一服していると谷のほうから「ウォ〜ッ」という鳴き声が聞こえた。あれは熊だ!ヤバイ!。こちらも鈴を鳴らして存在を懸命にアピールして熊の方から去ってくれるのを願った。もう引き返したくなったけど、熊の姿が見えないので熊が何処にいるのか判らないので、引くか進むか迷ってしまったが、熊の気配がしなくなったので山頂を目指すことにした(もうドキドキ)。鈴を盛んに鳴らして新緑に染まった登山道を注意深く(ビクビクしながら)登って行くと細野からのルートと合流し、峰宮の跡地に着いた。

峰宮跡〜山頂
峰宮には小さな祠にお酒が供えられており、私も思わず手を合わして山行の無事を祈った(切実なお願い)。峰宮跡から一旦小さな鞍部まで下ると、山頂までの登りが始まる。もう回りはガスが充満して展望など全くない。大きなブナの木がたくさん茂る登山道を登って行くと、一等三角点のある御正体山の山頂に到着した。

山頂〜登山口
周りを木々に遮られた広い山頂は静かで、鳥の鳴き声を聴きながら休憩した。だけどやはり熊の存在が気に掛かるので、一休みしたら食事もしないで下山することにした。ブナの原生林を抜けて鞍部から登り返すと峰宮跡となる。更に鈴を鳴らしながら下って行くと、熊の声を聴いた上人堂跡まで降りてきた。一休みしたかったけど、熊の存在が気になるので早々に立ち去ることにする。急な登山道を下って行くと三十一番観音で、そのちょっと下の岩場からは、往路の時に見えた富士山はすっかり見えなくなってしまっていた。更にドンドン下っていくと沢の音が大きくなり始め、何か呆気なく竜の口まで下ってきてしまった。ここまで来れば一安心で、竜の口の水をちょっと飲んでみたり、タオルを濡らして顔を拭いたりした。竜の口を過ぎて沢を渡れば登山口となり、車を停めてある場所まで無事に帰り着いた。ペースが速かったためか、予定下山時間よりも2時間半も早く到着してしまった。そして車の下を擦りながら悪ダートを下って葭ノ池温泉へ寄った。歴史のある温泉らしく古い建物で、風呂場に行ってみると脱衣所と風呂場が一体となっていた。たまにはこんな温泉も良いかも知れない。

反省
今回の山行は、また熊の恐怖を味わう事になってしまった。こんな時は単独行の弱さが出てきてしまうようだ。これからは鈴の音が良く鳴るように工夫をし、熊対策を万全にして山に登ろうと思う。