木曾駒ヶ岳 千畳敷カール |
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山行No | 070 |
山行日 | 1998年12月29日(火) |
天候 | 晴れ |
気温 | 千畳敷−12℃ |
日ノ出 | 06:50 |
日ノ入 | 16:36 |
最大標高差 | |
コースタイム | 80分 |
2645m | ロープウェイ千畳敷 | 9:41 | ||
↓ | 107分 | |||
稜線 | 11:28 | 〜 | 11:45 | |
↓ | 70分 | |||
2645m | ロープウェイ千畳敷 | 12:55 |
中央自動車道駒ヶ根ICを降りた最初のT字路を右折します。
道なりに7〜8キロほど進んだ黒川平のバス停の裏手に駐車場があります。
黒川平バス停裏の駐車場(有料)
約120台駐車可
この他にも大きな駐車場が点在しているので、満車の場合はそちらを利用。
早太郎温泉 こまくさの湯 所在地:長野県駒ヶ根市赤穂759−4 TEL0265−81−8100 駐車場:120台 営業時間:10時〜21時 入浴料:500円 泉質:アルカリ性単純温泉 種類:大浴場(ジェットバス、薬湯、サウナ)、半露天風呂 コメント: オススメ度: |
出発
いよいよ本格的冬山シーズンがやってきました。そこでまず足慣らし(?)にと選んだのが中央アルプスの木曽駒ヶ岳だ。足慣らしにしてはちょっと難しいかも知れないけど、ロープウェイで千畳敷まで上がれるのでいきなり冬山への突入となる。
中央高速で一路駒ヶ根ICへ。高速を降りると直ぐに駐車場の黒川平へと着く。今日は毛布を持ってきたので寒い夜は何とか過ごせそうだ。
しらび平〜千畳敷
朝になると駐車場でカップヌードルの朝食をとり、黒川平よりバスでロープウェイ乗り場のしらび平へと向かう。バスの中は殆ど登山者で埋まり、窓の外を覗くと上の方に雪山が見えて気分が高まってくる(不安感も高まる)。しらび平に着いてロープウェイに乗り込む。秒速7mの速さであっと言う間に2600mの千畳敷へ運んでくれるのは有難い。駅に着いて待っていたのは警察の山岳案内員だった。登山者のリーダーが全員呼ばれて登山計画書を書かされる(初めての経験でちょっと緊張)。細かい事項を書いたら今度は装備のチェックが入る。装備に不備があるはずもなく(装備だけは一人前)注意事項を聞いたら準備をして冬山へ突入していく。
千畳敷〜乗越浄土
久しぶりのアイゼンに雪が食い込みワクワクしてくる。山頂駅から真っ白になっている千畳敷カールの底部へ下っていくと強風が吹いてきた。砂嵐のような風に当たると顔が非常に痛くて目が開けていられない。サングラスではなくゴーグルを持ってくれば良かったと後悔しながら、底部まで下って千畳敷カールを登っていく。一歩一歩ピッケルを雪面に刺しながら高度を上げていくと兄のペースがなかなか上がらない。今回は私に内緒でプラブーツを購入し、その靴の調子が悪いという(内緒で買ったからだ!)。様子を見ながらピッケルを使ってゆっくりと登っ行き、乗越浄土と呼ばれる稜線へと着いた。
乗越浄土〜千畳敷
ここまで登って一息ついていると、かなりの寒さだ。まだ登山開始から1時間位しかたっていないのに、ペットボトルのポカリスェットがシャーベット状に凍り付いている!温度計は-15℃を指している。じっと乗越浄土で厳しい寒さを体験しながら兄が上がってくるのを待っていたが、ガスで真っ白で景色は何も見えないので一服したら兄の様子を見に降りてみるする。すると下から辛そうに兄が登ってくるのが見えた。ここまで予想以上に時間も費やしているし(予想の倍)、靴の調子も悪そうので今回は乗越浄土までとして下山することにした(兄のまつ毛が白く凍っていた)。下りは滑落の危険を感じながらピッケルを突き刺して降りて行き、傾斜が緩やかになってきたら千畳敷カールの底部となる。東の方には南アルプスの白銀の山々が連なっているのが見える。西から見る南アルプスは初めてで新鮮な印象を受ける。中でも仙丈ヶ岳は今までとは全然違う印象で、実に堂々とした立派な山だ。千畳敷の駅に戻ると他の登山者が警察の人に質問されていた。見ると一人はスノーボードに履くような靴と六本歯のアイゼン、一人は軽登山靴にワンタッチアイゼンと無茶な装備をしていた。警察の人も無理だと説得していたが納得してもらえないようで、私にこの装備で登れるかと同意を求めてきた(この人の装備じゃダメだよねぇ〜と聞かれた)。結局諦めたようでどこかへ行ってしまった。ロープウェイに乗ってしらび平まで降りると今度はバスに乗り込む。このバスが運転手の居ない間に動き出してしまい(兄が機転を利かせてサイドブレーキを引いたから、大事に至らなかった)、ちょっとしたアクシデントを経て駐車場の黒川平に到着した。帰りはこまくさの湯に浸かって家路に就いた。
反省
今回の山行は冬山の足慣らしということであったので、靴の不具合が見つかったことは結果としては良かったと思う。私の靴もインナーの調子が悪かったし、山頂まで登れなかったのは残念だけど、また今度登れば良いことで無事に帰ってきた事の方が大事だ。いつかまた登るときは良いコンディションで望もう。