大岳山 (景信山より撮影) |
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山行No | 004 |
山行日 | 1995年12月16日(土) |
天候 | 快晴 |
気温 | 御岳山−4℃ 大岳山4℃ |
日ノ出 | 06:43 |
日ノ入 | 16:29 |
最大標高差 | 1027m (御岳駅駅240m→大岳山1267m) |
コースタイム | 420分 |
山で会った人 | 100人くらい |
メンバー | 単独行 |
240m | 御岳駅 | 5:40 | ||
↓ 40分 | 40分 | |||
400m | 滝本ケーブル駅 | 6:20 | 〜 | 6:25 |
↓ 80分 | 65分 | |||
929m | 御岳山 | 7:30 | 〜 | 7:40 |
↓ 110分 | 130分 | |||
1267m | 大岳山 | 9:50 | 〜 | 10:35 |
↓ 90分 | 80分 | |||
1109m | 鋸 山 | 11:55 | 〜 | 12:00 |
↓ 100分 | 120分 | |||
340m | 奥多摩駅駅 | 14:00 |
中央線立川駅で青梅線に乗り換える。
青梅線御嶽駅にて下車。
御嶽駅から滝本ケーブル駅までバスが運行されているので、それを利用した方が無難です。
問い合わせ | JR東日本 | http://www.jreast.co.jp |
御岳登山鉄道 | http://www.mitaketozan.co.jp | |
京王バス | http://www.bus-navi.com/ | |
西東京バス | http://www.nisitokyobus.co.jp/ |
滝本ケーブル駅付近の駐車場
大ダワにも駐車スペースがあります。
もえぎの湯 東京都西多摩郡奥多摩町氷川119−1 駐車場:30台 営業時間10時〜21時(12月〜2月は19時まで) 入浴料:2時間700円 泉質:フッ素系温泉 種類:大浴場、露天風呂 コメント:建物の規模が小さいので、休日には満員状態になりやすいです。 比較的に午前中ならゆっくり入れそうです。 オススメ度: |
出発
AM3:40起床。前回は豊田駅に着いたのがギリギリだったので今日はちょっと早めに家を出る。また一段と寒くなってきた(今日は12月16日)。豊田駅始発に乗り、立川で乗り換えて御岳駅へ行く。今日は御岳山から大岳山に登って奥多摩駅へ下る予定だ。5:40分に御岳駅に到着。降りたのは私一人だった。案の定、駅員は一人もいない。駅の案内板を見ると御岳山ケーブル駅まで徒歩で40〜50分と書いてある。私の予想では30分としていたので最初から予定が狂ってしまったが、10分位気にすることも無いだろうと青梅街道を歩いて行く。この道は結構トラックの通行量が多く、トラックが通り過ぎる度に冷たい風が吹いてくる。赤い鳥居をくぐってまだ暗い上り坂を歩いていると、後ろから犬が吠えながら私に向かって来た。(犬はつないでおく事!)。犬は私が振り返ると立ち止まるので、歩いては振り返りながら何とか犬をやり過ごすことができた。やや凍結している車道を上がりきると滝本ケーブル駅だ。
滝本ケーブル駅〜御岳山
当然ケーブルカーはまだ動いていない。コートをザックに縛り、ライトを頭に付け、あのコンクリート製の山道を登り始める。登っていると先日急いで降りた時ことが思い出される。今日は高度計を持ってきたので(新兵器!)、それを時々見ながら御岳山を目指す。6:50、東に見える日ノ出山の後ろから太陽が昇ってきた。日の出山の名前の由来はここからきているのだろう(本当か?)。御岳山の山頂付近の店や旅館などが建っている所まで来るとランドセルを背負った小学生が、どこにある小学校に行くのか判らないが出掛けていった。あの小学生はもの凄い足腰をしているに違いない。先日行った長尾平で朝食を採ることにし、ベンチに越し掛けて汗で濡れたバンダナを外しておにぎりを食べる。。温度計はどんどん下がって−4℃で止まった。下着は化学繊維の物を着てきたので、いつもよりは冷えないようだが(新兵器その2!)、それにしても朝の冷え込みが堪えてくる。朝食も終わり身支度をしている時、さっき脱いだバンダナが脱いだ形のまんまミシミシと凍っていた(アイスノンのよう)。長尾平から大岳山へのルートは3通りある。1つは鍋割山経由のコース。1つは真ん中の尾根を行くコース。そして七代の滝、ロックガーデン経由のコースとがあり、案内図を見ると七代の滝コースの方が面白そうなので、そのコースで大岳山を目指そうと思う。
御岳山〜大岳山
そのコースは分岐点から一気に沢まで急降下していくが、急な道を下りながら降りた分、また登ると思うとゾッとする。沢の音が聞こえてきたら目の前に大きな岩が迫り、その岩の隙間から小さな七代の滝が流れていた。七代の滝からは登りの連続となる。鉄梯子をいくつか登り、沢の源流を探るように登っていく。岩がゴロゴロ転がり、両側は剥き出しの岩が迫っている。ここがロックガーデンという所だろう。しかしここまで殆ど登りの連続で少々疲れてきたので、ロックガーデンのベンチで少し休憩をとる。大岳山へはあと1時間位かかるが、あと少しだと自分を励ましながらまた登り始める。しばらく登ると小さな鳥居が見えてきた。側に行くと七代の滝より大きな滝が流れており、これが綾広の滝のようだ。こういう滝を山の中で1人で見ていると何か秘境に来ているみたいで、疲れた体がほんの少し和んだ。また自分を励ましながらゆっくり登り始める。あそこまで登ったら休もう、あの木まで登ったら休もうと、少しずつ休みながら登って行くが、段々とその間隔が短くなってきてしまう。相変わらず汗はどんどん出きて、汗をタオルで拭くが汗は止まらず出てくる(私は人一倍汗っかきです)。後ろを振り返ると鍋割山と御岳山が下に見えていた。休み休みでも確実に登っているようだ。しばらく登って行くと上の方で人の声がしてきた。こんな疲れた姿を見せたくないと変なプライドを感じ、奮起して登る。ようやく急登が終わり尾根ルートに合流した。その合流点のベンチで何人かが休憩しているが、この人達は尾根道を通ってここまできたのであって、沢沿いのルートの辛さを知らないと思うと楽しやがってなどと関係のない人を非難してしまうほど疲れてしまった(体力の無い私が悪い)。私も尾根に出たら休憩しようと思っていたけど、無理して先へ進んだ(無理ばっかし)。尾根道は今までの登りが嘘のように快適であったが、それもほんの少しの間だけ。目の前には大岳山が見上げるように聳えている。ここからが正念場だ。元気を出して一歩一歩歩き始めると、急登の次は鎖場だ。始めて掴む鎖は意外に不安定でブラブラしており、慣れないと鎖に掴まるのはかえって危険な気がする。少し登ると山小屋があり、大岳神社の前にでた。そこのベンチで休憩していると、養沢方面から登山者が軽快に登ってきた。その人はそのまま大岳山に向かって去っていった。私も負けじと急坂を登り始める。いくつかの鎖場と鉄梯子を乗り越えると、さっきの登山者が降りてきた。すれ違いにその人は富士山がきれいに見えると教えてくれた。でもこの人どこかで見たことがある。名前は判らないが俳優の人だ。(後日TVを見ていて、山内けんさんと判明)そしてやっとの思いで大岳山の山頂に到着した。
大岳山〜鋸山
ここまで出発から4時間かかって登ってきたことになる。その甲斐あってか展望は広く素晴らしい。丹沢方面から富士山、そしてすぐ隣に御前山がどっしりとある。いくつもの尾根が重なって全く素晴らしい展望だ。足下に山には不釣り合いの大きな猫がいて、ソーセージや水をあげたりした。次々に登山者が山頂に到着し、中にはガスコンロで鍋焼きうどんを作っている人がいて、今度はあれにチャレンジしてみたい。私も食事を済まして下山開始する。山頂からは急な岩場を降りて行くが、これが砂利もあって滑りやすくとても怖い。岩と木にしがみついて慎重に降りていく。何度も転びそうになりながら何とか岩場を降り、明るい尾根道をしばらく進む。トバの中岩、沖の中岩といった岩場を乗り越えると御前山への分岐となる。それを過ぎてひと登りすると鋸山に到着した。
鋸山〜奥多摩駅
山頂は木々に囲まれて周りは見渡せない。この鋸山から奥多摩駅までの約1時間半がとても辛い歩きとなった。だいぶ疲れが出てきて自分を励ましながら歩き始める。鋸山を過ぎると、ドンドン高度を下げるように降りていく。ストックを使いながら階段状の道を下っていくと、岩場の上に小さな祠があり、安全祈願をしてまたひたすら降りていった。もう足がガクガクだ。下の方に民家が見えてきたら道も山道から林道へ変わった。もう着いたのかなと思い地図を広げると、ここは登計峠らしい。
この峠からこのまま林道を行くルートと、神社を抜けるルートがあり、神社のコースの方が距離が短そうなのでそちらを選び進んでいく。しかし神社といっても小高い山の上にあった。少し後悔しながらも登っていく。この位の坂だったらあまり苦にならないはずだと思うが、疲れがピークに達している足には相当堪える。神社には戦死者を弔う五重塔が建っていた。この神社から降りる石段が目が回るほ急で、たじろいでしまった。殆ど転げ落ちるように降りて行くと、下は公園になっていて、公園を過ぎたらやっと一般道に出た。疲れた足を引きずりながら奥多摩駅前のそば屋に入った(実はお腹が減っていた)。手打ちそばと書いてあるので期待して待っていたら、出てきたそばは立ち食いそば屋のようなそばだった。いやまだ立ち食いそばの方が美味しい。ぬるい出汁と柔らかい麺。インスタントの方が断然美味しい。まずいそばを食べて奥多摩駅から電車に乗って、くたくたになって自宅に着いた。
下山後
今回の山行は実に疲れてしまった。歩行時間に対する心構えと用意が少し足りなかったようだ。靴が柔らかくて岩の上に足を乗せられないので、やはりこの靴で登山は出来ないと判った。それに非常時の用意をもっと重要視しておかなければいけない。今回は山を征服しに行ったつもりが、逆に山に教育され返り討ちにあってしまったようだ。当分は山に行く気がしない。