大菩薩峠

                       


                          

山行No 001
山行日 1995年10月07日(土)
天候 晴れ
気温 上日川峠20℃ 雷岩10℃
日ノ出  
日ノ入  
最大標高差 527m (上日川峠1530m→大菩薩嶺2057m)
コースタイム 240分
山で会った人 多数
メンバー

1530m 上日川峠 6:40
↓ 20分 30
1720m 福ちゃn荘 7:10 7:15
↓ 60分 80分
2040m 雷 岩 8:35 8:55
↓ 10分 20分
2057m 大菩薩嶺 9:15 9:30
↓ 5分 10分
2040m 雷 岩 9:40
↓ 20分 35分
1935m 旧 峠 10:15 10:30
↓ 15分 25分
1900m 大菩薩峠 10:55 11:50
↓ 20分 30分
1980m 熊沢山 12:20
↓ 10分 20分
1957m 石丸峠 12:40
↓ 80分 110分
1530m 上日川峠 14:30

                       

中央自動車道勝沼ICを降りたら国道20号を大月方面へ
1キロほど先の柏尾のT字路を左折。
等々力の交差点を右折すると国道411号(大菩薩ライン)と合流し、塩山市街を抜けてひたすらに北上して行きます。
いくつものヘヤピンカーブを越え、裂石温泉の手前の
大菩薩峠登山口を右折したら、上日川峠への林道になります。
舗装されてはいますが道幅が狭くカーブも多いので、対向車に気をつけて林道を登っていきましょう。
登り坂が終わって道が緩やかになり、左手に小屋が見えたら上日川峠です。


上日川峠までは全て舗装済み。


                    

上日川峠の駐車場(無料)
かなりの台数が止められます.。

                               

塩山市交流保養センター大菩薩の湯
所在地:山梨県塩山市上小田原730−1
TEL:0553−32−4126
駐車場:70台
営業時間 10時〜21時
定休日:火曜日
入浴料:3時間以内600円
泉質:アルカリ性単純温泉
風呂の種類:ジャグジー、寝湯、源泉風呂、サウナ、露天風呂
コメント:最近出来たばかりなので、大変きれいです。
     入口は立派なので、すぐに分かると思います。
オススメ度:

                            

出発
 いよいよ私は山男になる日がやってきた。『深田久弥の日本百名山』を読んでからすっかり山が好きになり、どうしても山に登らずにはいられなくなってしまった。大菩薩を最初の山として選んだのは、まず百名山の一つであること。次に歩行時間が3時間半という初心者向けのコースだったという単純な理由。(本当にそれで大丈夫か?)しかし3時間も山に登ったことがない私にとって、それがどれくらいの事なのか見当がつかないが、取りあえず頑張ってみようと思い、不安を抱きつつ自宅を出発した。
 夜中に青梅街道を進み柳沢峠を越え、裂石温泉を過ぎたら左に曲がり、舗装されていない林道を登って行くと登山口となる上日川峠に到着。まだ朝には時間があるからか登山者らしき車は止まっていない。車中で仮眠を取ろう横になるが、興奮してなかなか寝付けない。明日の登山の事を考えると早く寝た方が良いのだが、眠ろうとすると余計に眠れないようで、眠れない夜を越して明るくなったら朝食をとり、出発予定時刻より40分遅れで上日川峠を出発する。

上日川峠〜大菩薩嶺
初めての山歩きなのでどのくらいのペースで歩くのか分からないので、取りあえずゆっくり歩いてみる。熊笹の茂る林道横の山道を登っていくと福ちゃん荘の前に出た。ここから道がいくつかに分かれているが、今日は唐松尾根コースで雷岩を目指すルートを進む。林の中の登山道を登っていくと急に後ろが開けてまだ冠雪のない富士山が間近に見えた。さっそくカメラを用意する。今日は初めてリバーサルフィルムを使うので妙に緊張してシャッターを切った(現像代が高いから)。この辺りから急坂が続くが、背の高い木がなく展望が良いのであまり苦にならずに最初の目的地である雷岩まで登れた。雷岩は大きな岩が山に食い込んでいるようで岩自体の高さはあまりないが、その上に立つと素晴らしい展望が広がっていた。正面には南アルプスの山々、その左には堂々とした富士山。気温は10℃。汗をかいて下着が冷たくなり、急に寒くなった。休憩中に他の登山者がどんどん登って来るが、皆さんそれらしい格好をしているのに私はスエットの上下姿だ。今度はあのような姿で山に登ってみたいと思った。登山者の殆どは大菩薩峠の方へ行くみたいだが、私たちは反対方向の大菩薩嶺の方を先に行くことにする。雷岩からのんびり歩いて20分程で薄暗い大菩薩嶺に着いた。

大菩薩嶺〜大菩薩峠
標高2056mという初めての標高だけど、山頂は木々に囲まれ展望がないので自分がどの位の高さに立っているのか実感が湧かない。山頂を後にして大菩薩峠へと向かう。先程の雷岩を通り過ぎて、妙見の頭へと下っていくと、富士山をスケッチをしている人がいて、ここから富士山にかけて本当に絵にしたくなるような景色だ。妙見の頭から下を見ると小さな小屋が見える。そこが大菩薩峠かなと思いながら降りていくと、旧峠と案内板に書いてあった。小屋は無人で荒れ放題。どうしてこんな所まで来てスプレーでイタズラ書きをするのだろう。ここで登山店で買った酸素スプレーを試してみる。酸素を吸っているのか、ただの空気を吸っているのか全然わからない(こんな標高で酸素を吸っている自分の行動の方が分からない)。この旧峠から眺めた尾根は写真でよく見る景色で、大菩薩のなだらかなラインがとても印象的だ。大菩薩峠へ向かう途中のピークでは大河ドラマ「武田信玄」のタイトルバックの撮影地という看板があり、確かにここから見る富士山には記憶がある。旧峠から20分程下っていくと、中里介山の石碑が建てられてある大菩薩峠に着いた。

大菩薩峠〜上日川峠
介山荘前で昼食にしたが無計画な(っていうかバカな)私は昼食を持ってきていなかったので兄からドーナッツをもらって食べた。峠はみんなが集まってくるようで次々と息を切らした登山者が登ってきてザックを降ろす。介山荘のオヤジが出て来て、回りの人に山の説明をしてくれた。簡単な食事が終わったら石丸峠へ向けて歩き出す。熊沢山までは薄暗い山の中を歩いて行くが、疲れの出始めた足に登りはきつく感じられる。30分程頑張ったら熊沢山の山頂に到着。ここから石丸峠までは小金沢連峰の眺めが良く、いつかは小金沢山へも行ってみたい(その時は食料も忘れずに)。石丸峠へ降りると方々へ道が何通りも分かれているが、上日川峠への下り坂をややトラバースぎみに進んだら、樹林の中をグングンと降りていく。自分なりにかなり降りてきたと思うが、降りっぱなしというのは意外と足に負担がかかるようで右足の小指が痛くなってきた。さらに降りていくと林道に出た。このまま林道で上日川峠まで行った方が楽なような気がしたが、ここまで来たのだからと思い直して林道を横切り、再び樹林の中の登山道を降りていく。しばらくするとドーンという大きな音と地響きがした。どうやら近所の山でダイナマイトを使っているようだ(私の頭の中でも爆発した)。結構離れていてもダイナマイトの威力を凄いもんだ。沢を石伝いに渡り、ボロボロの廃墟の前を過ぎたら懐かしい上日川峠の駐車場が見えた。

下山後
石丸峠からのんびりと下って約2時間。降りっぱなしだったのでもう足はガクガクだ。取りあえず長衛兵山荘にて250円のポカリスェットを飲んだ。時計はpm2:30だ。3時間半のコースなのに8時間もかかってしまった(かかり過ぎか?)。上日川峠の駐車場を後にして温泉にでも入ろうかと裂石温泉へ向かって林道を降りていくと、雲峰寺近くに温泉の看板が見えた。大菩薩温泉という聞いたことが無い温泉だが、入浴可ということなので取りあえず風呂へ行ってみる。風呂を案内してくれた店のおばちゃんが言うには「何か成分が入っていれば温泉だから。」という捨てゼリフを残して去っていった。何だかイヤな予感がしたが、疲れていたし気にせずに風呂に入ってみるとお湯が物凄くぬるい。我慢して入っていれば温泉だからそのうちに温まるだろうと思っていたら大間違い。寒くて身体がガタガタ震えてきた。これではと思って蛇口をひねってみるがチロチロと情けないお湯が出るだけ。蛇口に身体をくっつけて湯に浸かっていたが、もう限界だ。急いで上がってガタガタ振るえながら着替えた。湯上がりは最低だ。恐るべし大菩薩温泉!
今回の山行は天気も好く、良い経験をしたと思う。これからもたくさんの山々を登ってみたいと思うが、それにはまず道具を揃えなくてはいけない。(山の道具といったら、ザックしか持っていなくて、そのザックの中に入れる物もよく分からない状態で、これからも登山を続けられるのか?