登山に行く手段としてマイカーは本当に便利な交通手段です。
登山に車を使うことに賛否両論ありますが、ここではマイカー登山について考えてみました。
マイカー登山のメリット
登山口へのアプローチが容易
とにかくマイカーの利点は機動力があるということ。
長い林道歩きがなくなり、バスでは日帰り登山は無理だった山が、マイカーだと日帰りを可能にしてくれます。
バス等の交通手段への時間を気にしなくてもいい
山岳地に入ってくるバスの本数はメチャクチャ少ないです。
もし乗り遅れたら2時間待ちなんてことにもなり兼ねませんが、マイカーならそんな時間を気にすることはありません。
夜間や早朝に登山口に着いたら、空気が澄んでいるうちに山頂に立てる可能性が高い
これは時と場合によりますが、概ね空気が澄んでいるのは早朝が多いです。バスや電車だと登山の出発時間が遅れるため、山頂に立ったときにはガスがかかっていたなんてことが事が多いと思います。
交通手段の無い山へも登れる
交通手段が無いとすればタクシー利用が考えられますが、気軽に頼めるほど、料金は安くはありません。
3,4人でタクシーを利用するなら便利だと思います。
下山後すぐに汚れた服を着替えることができる
特に夏場なんか相当汗をかきますので、そのまま電車に乗るにはかなり勇気がいります。
以前奥多摩駅のトイレで持参した服に着替えたことがありますけど、やはり下山したらすぐに着替えたいですよね。
また近くの日帰り温泉施設なんか行けちゃうのも嬉しいことです。
マイカー登山のデメリット
マイカーの所まで下山しなければならない
マイカー登山をするには当然の問題です。
周遊コースが採れればいいのですが、山頂までのピストン登山になりがちです。
この問題を解決するためにいくつかの提案があります。
その1.下山口に車を停めたら、バス(電車)で登山口へ行く。
その逆として、登山口に車を停めたら、下山後にバス(電車)で登山口へ行く。
その2.車に積んできた自転車を下山口に置いたら車で登山口へ行き、下山後自転車で登山口まで行く。
その逆として、下山口に車を置いたら自転車で登山口へ行く。下山後に自転車を回収する。
その3.2台の車を使って下山口に車を1台停め、1台で登山口へ行く。
その4.2台の車それぞれが登山口に車を停め、登山コース中の決めてあった地点で車のキーを交換する
その5.知り合いに登山口まで送ってもらう。下山後は交通機関を利用する。
以上のことが考えられますが、別にそこまでしなくてもピストン登山でも私はじゅうぶん楽しめると思います。
「でもやっぱりあの尾根を縦走したい!」とお考えの方は、上の方法を参考の足しにでもしてください。
狭い林道を進むことが多いので、事故の危険性がある
私はまだ接触事故はありませんが、脱輪をしてしまったことはあります。
林道での落石、崖崩れ、スタックや故障などの車のトラブル等、危険がいっぱいです。
以上のようにマイカー登山には良い点も悪い点もあります。これをどう判断するかは、皆さんのご判断です。
人それぞれの登山の仕方があるように、マイカー登山も一つの登山方法だと私は考えます。
「若いうちは車なんて使って登山するな」なんて厳しい意見もありますが、自分の登山方法を人に押しつけるのは如何かと思います。
もちろんマイカーで山に入ることは、自然を少なからず破壊してしまう事を忘れてはいけませんし、
また林道で歩いている登山者とすれ違う場合、砂ホコリを立てないようにする優しさも欲しいですよね。
1.走行時の注意
(1)林道の走行
ガス欠
まず気を付けたいのは、林道に入る前には必ずガソリンの残量をチェックし、残量に余裕をもって林道に入りましょう。
ガス欠になっても林道は携帯電話がつながりにくいですし、ガソリンスタンドまで歩くと相当あるでしょう。
落 石
林道の走行時に一番危険なのは落石だと思います。道路に不自然に岩が転がっていたら要注意。
そこは最近落石が起きた所と考えてください。速やかに移動しましょう。
車に乗っていて落石を防ぐことは正直言って難しい(無理かな)と思いますが、少なくとも落石が起こった
場所に車を停めるのはヤバイ行為だと思います
崖崩れ
林道の谷側のすべて路肩は、崩れやすいと考えてください。ガードレールがあったり、舗装されている林道でも
自然相手ですので、人が作った道なんて所詮すぐに壊れてしまいます。特に雨が降って地盤が緩くなっている時は
路肩に近づかないほうがいいです。
流 水
雨上がりに林道を進んでいると、大きな水溜りや流水に出遭うこともあります。
そんな時は面倒でも車から降りて、木の枝などを使って深さを調べましょう。以外に大きい穴にハマッて
スタックしたら大変なことになってしまいます。夜の林道だったらドアの外に出るのは恐いけど、面倒がらずに
調べたほうがいいですよ。もし夜の林道で流水の中でスタックなんてしたら、たぶん涙が出てくるでしょう。
野生動物
夜間に林道を走っていると何匹も野生動物が横切ります。やつらは夜行性のものが多いようで、かなり活発に動き回っているようです。
大抵はイタチやタヌキのような小動物が多いようですが、以前ニホンカモシカが林道を横切ったこともあります。
特に野生動物が危険という訳ではありませんが、林道を走る時は安全運転を心がけましょう。
ニホンカモシカとぶつかったら、車は相当凹みますよ。
(2)夜間走行
夜間は道路が空いているのでとても走りやすい反面、スピードもかなりオーバーしがちです。
登山に行くとき、殆どの場合初めての道を通るので、急にカーブが現れたり、冬季は凍結している箇所も
ありますので、夜間走行は充分お気をつけください。
(3)雨天走行
当然の事ながら雨天の走行には充分お気をつけください。
2.駐車時の注意
(1)駐車スペース
林道に車を停める時に気をつけなければならない事は、まず落石が起きていない所に駐車することでしょう。
登山中に落石が起きて、車がボコボコになったなんてことになったら悲しくなります。
また路肩ギリギリに停めるのも危険ですので、避けたほうが無難です。
林道は狭いものなので時にはギリギリによけて駐車する場合がありますが、そんな時は落石や崖崩れに充分気をつけてください。
(2)冬場の駐車
冬場に車を停める場合、まず凍結の心配が考えられます。
特にディーゼル車に使用する軽油はガソリンより早く凍結するらしいので、ディーゼル車の場合は現地で
寒冷地用の軽油を入れたほうがいいと思います。
(3)車の中での睡眠
夜間に駐車場に着いたときは朝まで車の中で寝ることになりますが、この時エンジンはなるべく消しましょう。
スキー場の駐車場では、皆さんエンジンをつけて暖房をしていますが、やはり登山に来ている以上
環境には気をつけたいですよね。そのためには夏でも最低でも毛布1枚は必要です。山の中はけっこう涼しいので
暑くて眠れないなんてことはあまり無いと思います。
冬場になると車の中まで凍ってしまうので、寝袋+毛布でも相当寒いです。寝る前に着込んだりして、寒さに耐えられる準備は必要です。
山の中で起きた車のトラブルに対処するための道具をいくつか挙げてみました。
下記以外にも必要と思われる物は持っていきましょう。
軍 手
作業をする時には欠かせないものです。
ガムテープ
応急処置で大活躍するでしょう。
針 金
なにかと必要になってくるものです
毛 布
山中での睡眠で使用できるし、車がスタックした時にも使えます。
新聞紙
これもなにかと活躍してくれるでしょう。
ブースターケーブル
ライトを消し忘れて山に登ってしまい、帰ってきたらエンジンがかからなくなっていた!
なんてこともありますので(実際にありました)、そんな時ケーブルがあったら他の車に接続してもらうこともできます
パンク修理剤
瞬間にパンクを修理してしまう物が市販されていますので、用意したほうが無難です。
予備のガソリン
缶詰に入ったガソリンが市販されていますので、用意しておけば安心です。
ヒューズセット
非常用のヒューズが付いている車もありますが、備えあれば憂い無しです。
工具
必要最小限は持って行きましょう
日本自動車連盟(JAF)ロードサービス ホームページ
日本道路交通情報センター ホームページ
JH日本道路公団 ホームページ
道の駅 ホームページ